芯｜釈迦一日一言｜３月１４日

芯｜釈迦一日一言｜３月１４日

『釈迦一日一言』　４９ページより

芯

樹木の芯を求めて林に入った者が、枝や葉を得て芯を得たように思うならば、まことに愚かである。人はややもすると、木の芯を得るのが目的でありながら、木の外皮や内皮を得て、芯を得たように思う。

人は身の上に迫る生老病死と、愁い、悲しみ、苦しみ、悩みを離れたいと望んで道を求める。これが芯である。

それが、わずかな尊敬と名誉とを得て満足して心が驕り、自分を褒めて他人を謗るのは、枝葉を得ただけにすぎないのに、芯を得たと思うようなものである。
 『中部経典』(3.29)

 

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